人の周りには静電界といわれる(いわば静電気みたいなもの。でも静電気のように“パチッ”とはなりません)が存在します。人界通信とは、その静電界を使用した通信(一般的に電界通信や人体通信と言われる)で、“人”の“界”隈の静電界を使用した“通信”、人の界隈で行われる通信ということから、私たちは人界通信とう名前にしました。
下図は、その象徴的な図です。右にある送信機で人界の静電界を揺らすと触れた左側の人界の静電界も揺れることになります。この揺れを電気的に検出する事で通信が行われます。この場合人体がまるで電線のように働き、電線を繋ぐ事が“触れる”事に相当します。誤解の無いように補足しますと、人体に特別に電流を流す事ではなく、静電界を揺らすだけの事で安全と言えます。
人界通信では、“触れる”事で初めて通信が成立するため、触れる事はスイッチにも相当します。この触れる事ですべてが始まる事から“ふれあい通信”とも言われています。
私たちは、この人界通信を応用したシステム開発を提案してまいります。
人界通信システムの特徴をまとめると、以下のような事が言えます。
では何ができるのか?
最近の流行の言葉でいうと“ウェアラブルコンピュータ”とか実現できます。たとえば、ヘッドフォンをして、音楽ジャケットの絵に触れるとその音楽が聞こえてくるとか、駅などで通過するだけで改札が通過できたりします。
次に、この人界通信の特徴的な応用例をしめします。
買い物カートに人体通信機能を内蔵。
店内の主要箇所にその信号を受信するアンテナを床下に埋め込みます。お客様がカートを押して店内を移動し、アンテナの上を通過すると、カートに内蔵された“ID及び時間”がPOSあるいはコンピュータに送信されます。お客様がどのような経路でお買い物を楽しまれているのかを把握する事が可能です。導入効果として次のようなものがあります。
人界通信を介護施設や、在宅看護等の居室に応用した例です。
入居者に携帯型端末を持って頂きます。居室にはいくつかの電極が設置され、入居者が電極の上を通過したり、触れる事で、日々の暮らしの様子を把握する事が可能になります。このシステムの導入効果として以下のようなものがあります。
人界通信を“鍵“として使用した例です。
この例では、人界通信機能を持った端末を見届け役の社員と、お客様にそれぞれに携帯して頂きます。
見届け役の社員が決められた場所でお客様をサポートします。
お客様は、ご自分の貸金庫の扉を触る事で解錠されます。
このシステムでは2つの端末が同時に認識できなければ解錠がでません。